太陽光発電、全量購入を 余剰買い取り、非効率 全体最適の制度設計に
10.08.20
ポイント:①家庭用太陽光発電、余剰買い取り制継続へ、②「余剰」は社会全体のエネルギー効率が悪化、③「全量」の負担増は買い取り価格設定の問題。
経済産業省は、再生可能エネルギー電力の新しい全量買い取り制度の案を提示した。太陽光発電に関しては、「余剰買い取り」を残し、全量にはしないとした。
全量の方が余剰より良いとする考えがある。
余剰買い取り制度の下では、太陽光発電を設置した家庭のみ、しかも稼働時により強い節電の誘因を与え、これは効率的とは言えない。節電は全国民が全時間帯で取り組むべきものである。加えて、電力消費を稼働時間帯から不稼働時間帯にシフトさせる誘因を与える。
余剰買い取り制度は、消費者の利益にはなっても、社会全体のエネルギー使用効率を悪化させる。
全量買い取り制度は、設置可能の家庭と設置不可能の家庭の不公平を増大させると言われているが、これは全量・余剰の違いの問題ではなく、買い取り価格をどう設定するかの問題であるため、本論点とは関係がない。
送電ロスを考えると、全量買い取り制度では稼働時自家消費量の大きな家庭の方が環境改善効果が大きいが、余剰買い取り制度では逆に自家消費の少ない家庭に偏った誘因を与える側面もある。


